二世帯住宅と価格

日本が急速な高齢化社会になってしまっている現状や、まだまだ景気の低迷などが続いていることの影響などを踏まえ、二世帯住宅を建てて親との同居を考えている方もいるのではないでしょうか。
二世帯住宅を注文住宅として新築する場合には、いくつかの方法がありますが、それによって新築の注文住宅に必要な費用も変わってきます。
たとえば、二世帯住宅を建てる土地が既にある場合と、これから求める場合では、掛かる費用が相当違います。親が住んでいる住宅が古くなったので、それを取り壊して新築の注文住宅を建てるのであれば、古家の解体処分費用が必要になります。しかし、新たに土地を求める必要がある場合に比べれば、土地の購入代金は必要にならないのですから、古家の解体処分費と新築注文住宅の建築費があれば二世帯住宅が建てられます。
また、新築の注文住宅の建て方によっても、必要な金額はかなり違ってきます。
それは、玄関から内部に至るまですべてを二つに分けて、隣同士、または上下に住み分ける方法と、玄関などは一つになっているけれど、内部である程度の住み分けをする住宅として建築する場合などです。
完全に二世帯住宅として分離している場合には、キッチン、トイレ、洗面所、バスルームといった設備のすべてが二世帯分になりますから、全体の価格としてはほとんど2件分になることでしょう。けれども、内部で住み分けをするような仕様であれば、一部にミニキッチンをつけるなどのことはあっても、水回りなどはほとんどを共同で使うことになりますから、価格も低く抑えることが出来るはずです。若い世代にとっても親世代にとっても、完全な同居はお互いの生活の時間帯に違いがあるなどの理由から、難しいことかもしれません。それでも、あえて二世帯住宅を建築することで、お互いにある程度の距離を取りながら、血のつながりのある者同士、協力して生活することが出来るのではないでしょうか。

そこで、二世帯住宅を建てる場合には、まず十分に話し合いをして、どのような生活をお互いにこれから組み立てていくのか、どのような距離感を持ちたいのかなどをしっかりと把握することです。
二世帯とはいうものの、ひとつの家族となるのですから、さまざまなことを話し合い、本当に納得してこそ、お互いに共同生活が出来るというものです。
二世帯住宅の建築にあたっては、そのように計画すれば、きっと理想的な住まいが出来上がるに違いありません。